チ。第8話 感想[真理を目指すに必要なもの]その眼で動かせ!! ネタバレ ―地球の運動について―
チ。―地球の運動について― 第8話「イカロスにならねば」感想
公式あらすじより引用
天文に関する難問を解いたヨレンタに接触するバデーニとオクジー。「自分が書いたものではない」と否定するヨレンタだったが、バデーニは彼女の聡明さを見抜いていた。「地動説」の共同研究を持ち掛けるバデーニに対し、揺れ動くヨレンタ。彼女の迷いの理由はそれが思想上の禁忌であることだけでなく、天文研究所の所長であり天文学の権威・ピャスト伯の存在が影響しているようなのだが――
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🌏チ。 ―地球の運動について―
(8)「イカロスにならねば」天文に関する難問を解いたヨレンタに接触するバデーニとオクジー。
「地動説」の共同研究を持ち掛けるバデーニに対し、ヨレンタは…
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— NHKアニメ (@nhk_animeworld) November 15, 2024
ヨレンタ篭絡を図るバデーニ、彼を愕然とさせた事実
遂に揃った地動説研究者トリオ!!
しかしまさかの老ピャスト伯主人公回
伯爵も研究を受け継いだ男だったのか
その彼が、余命寸前で「お前と師が生涯かけた研究は間違ってる」と告げられた
そりゃ否定しますわ
背負ってきたものが大きすぎる
でもそれでも「真理」に辿り着くチャンスだと
研究に生きる者達が熱い
にしてもピャスト伯も"眼"を認められた
認めてくれた男は尊大で、全て自分の為・自分の手で成し遂げると決めていた
まんまオクジーとバデーニ
歴史は繰り返して進んでいく!!
イカロスにならねば
サブタイは、真理を目指すにはイカロスの無謀さが必要だという信念
あの老ピャスト伯の信念でした
イカロスは父の申しつけを破り、無知ゆえに死んでしまった伝説上の人物
ですが、彼が「太陽には蝋の翼では届かない」と実証してくれた
だから続くものは鋼鉄の翼を考える
その「無謀さ」が大事なんだと
止められても、無知だろうと、進む無謀さが「次」に繋ぐために必要なもの
まんまラファウにも重なりますね
バデーニとの対話、ピャスト伯の言葉でヨレンタは地動説研究を決意
彼女自身は資料を持たない
そこでピャスト伯を紹介へ
彼女が務める研究機関の長、そのデータがそっくり閲覧できるハンマーチャンスという訳か!
もっともピャスト伯は「天動説」の大家
バデーニですらビビる相手!!
覚悟したヨレンタの度胸とんでもないですね
ピャスト伯当人を知る彼女ならでは
冒頭 私じゃなくて主人です
ヨレンタ『普遍論争ではどちらの立場をッ!!』
バニーニ『唯名論です』
そんな質問をするメイドがいるか!!
打てば響くコンビ誕生であった
前回、知的好奇心のあまりバデーニが提示した難問を解いてしまったヨレンタ
私はメイドで主人が解いたと主張
しかし即バレ
ウソがつけない子ですわ
騙された振りして質問を重ね、話すべきか確信を深めていくバデーニ
ウソだと気付かなかったオクジー
うーんオクジー素朴
バデーニ『本当に話すかは、慎重に見極めよう……』
前回、女だから研究発表など無駄だと同僚にあしらわれたヨレンタ
バデーニは真逆
女だから都合がいいと判断
何事も表裏一体、見るものにより価値は変わる
そんなバデーニ曰く、女は魔女扱いを避けるために「研究」を口外しないはずだと
理由があまりに独善的
ですがだから手を組む気になった
それは大事な一歩でしたわ
ヨレンタ『あの…、こんな話してて良いんですか?』
『その……、信仰的に』
『私は教会の者ですよ? 安心してください』
おーい誰かノヴァクさん連れてきて!!
面白いのは対話に出た古代人の話
古代ギリシャのヘラクレイデス
紀元前387年生まれ
なんと彼は、既に地動説に近いものを考えついていたそうな
太陽を「謎の火」と呼ぶのが神秘的
バデーニはアリスタルコスを継ぐと自認
更に後代・紀元前310年生まれ、太陽中心説を最初に唱えた偉大な天文学者だと
その研究は長年マイナー扱い
しかし今、陽の目を見る事となったのね
バデーニ『この世界は本当に動いてるとしたどうだ?』
ヨレンタ『は? …………は?』
バデーニ『そこでは神は宇宙に階級など作っていない
強いられた不幸を
耐える根拠などないッ!!』
ヨレンタ『やめてください!! これは不適切です!!』
不幸に耐える事を…、強いられているんだ!!
中世では天動説が常識
バデーニは、地動説で「常識を覆す」と力説
ヨレンタは常識に苦しめられてきた
女だからと差別されるような「常識」に阻まれ続けている
その点、オクジーと似ているんですね
生き辛いもの同士似ているのか
しかしヨレンタ、告発を決意
バデーニ『目指すのはただ一つ……、真理だ』
結局バデーニの言葉だけでは力不足
ヨレンタらしい選択か
前回も散々日和りましたものね
それでも、真理や知的好奇心から変わるかなと思ったものの
そこでサブタイ回収が効くのか
イカロスにならねば
ピャスト伯『異教徒の神話にイカロスという者がいる……
ロウの翼で太陽を目指し
墜落した者だ……』
『彼の誤りは太陽に挑んだ傲慢さではない』
『蝋が溶けるという父の警告を軽んじた無知にある』
『我々は蝋で駄目なら鋼の翼を作り、太陽という名の「真理」に挑み続ける!』
『今、あと一歩足りていないのは
その無謀さだ』
『真の宇宙を完成させる為、イカロスにならねば!』
まさにダイダロスユニット
ヨレンタは日課で研究会を盗み聞き
その席上、ピャスト伯が「真理を得るにはイカロスの無謀さが必要だ」と主張
保身に駆られたヨレンタに思い直させたか
やがて彼は直接ヨレンタに接触
彼女を認めてくれた
その事が彼女を変えてくれたらしい
前回、コルベさんに研究を盗まれ彼の名で発表されてしまったヨレンタ
その後伯爵に立ち聞きもされた
多分論文を読んで貰ったのが良かった
だからこそ今回接触してきたんでしょうか
そもそも、普段のコルベさんの論文と違いすぎたんでしょうね
略『だが、今の私たちに正しい読み方が出来ているか分からない』
当時重要だったのが聖書の“解釈"
聖書の一文から、女性は研究者に向いてないと解釈を導き出すなどなど
様々な指標になっていたそうな
聖書を指標とし従うか
或いは更に新しい解釈を考え、自分がやりたい事につなげるか
いつの時代も人間ってたくましい
バデーニ愕然、ドン引きの"紹介"
バデーニ『彼が我々に協力するわけがない!!』
翌日、覚悟をキメたヨレンタは自分では研究資料を持ち出せないと正直に説明
バデーニを露骨にがっかりさせます
バデーニ安心の豹変
彼は研究資料が目当て
研究資料が必要な問題を出し、解ける=資料を持つ者を探そうとしていました
作中随一の現金さですねバデーニ!
ヨレンタ、ピャスト伯を紹介へ
バデーニ『天文でピャストといえば一人しかいない!』
『今の天動説を越える
完璧な天動説の証明に人生を捧げている貴族だ!』
ヨレンタ『ピャスト伯は五十年に渡る詳細な観測記録を持ってる!』
略『"大地を動かす"無謀さに比べたら
些細なことでは?』
バデーニが愕然、逃げ出そうとした提案とはピャスト伯への紹介
あの人、天動説の大家なんですね
そらあかんわ
実際けんもほろろにお断り
ただ普段の伯爵は、もはやベッドからロクに起き上がれないほど老衰
だから焦っているんですね
バデーニ『真理かもしれません』
『それを求めて、人生をささげたのでしょう?』
おそらくピャスト伯は考えを変え、協力に
彼も真理を知りたい男ですから
それでも一度断ったのは、師匠含めて人生をかけた研究を否定されたから
費やした時間を否定されたから
しかし残り時間がないから翻意
なんとも因果ですわ
回想 ピャスト伯が受け継いだもの
回想・父『夜空を眺めて歴史を変えられるとでも?』
『お前は一族の恥だ』
実はピャスト伯、天文などにうつつを抜かすなと実家を半ば勘当されたと回想
伯爵は追放系だったのか
しかし現研究所を作った教授と邂逅
優れた眼を買われ研究員に
この教授、なんだかバデーニに似てますな
『君が夜空を眺めれば、歴史が変わると!』
『君こそが、一族の誇りであると!』
なんという殺し文句……
彼に激励され、研究を継いだのか
ピャスト伯と家名を名乗るのも、自力で勝ち得たものだ…ってコト!?
そんな尊敬する師匠が遺したもの
自分の誇りであるもの
それら全部が「天動説」にかかってる
彼が地動説を否定するのも、改めて良く解かる気がする回想でしたわ
そしてだから地動説に転向を?
彼もまた生粋の研究者なのですから
次回、第9話
チ。―地球の運動について― 感想
チ。―地球の運動について― 第1話「『地動説』、とでも呼ぼうか」
チ。―地球の運動について― 第2話「今から、地球を動かす」
チ。―地球の運動について― 第3話「僕は、地動説を信じてます」
チ。―地球の運動について― 第4話「この地球は、天国なんかよりも美しい」
チ。―地球の運動について― 第5話「私が死んでもこの世界は続く」
チ。―地球の運動について― 第6話「世界を、動かせ」
チ。―地球の運動について― 第7話「真理のためなら」
チ。―地球の運動について― 第8話「イカロスにならねば」
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