葬送のフリーレン 第10話 感想[だから彼女は魔王を殺せた]アウラの結末 ネタバレ

2024年1月3日

葬送のフリーレン 第10話「強い魔法使い」感想

公式あらすじより引用

大魔法使いフランメ。千年以上前に生き、人間でありながら歴史上でも“英雄”と称される魔法使いだった彼女は、ある日魔王軍に襲われ全滅したエルフの集落で、ひとり生き残ったフリーレンと出会う。フランメがフリーレンに教えたものとは…。そして、フリーレンとアウラの戦いに決着がつく。

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千年前の師フランメの汚い教え、"断頭台のアウラ"戦に幕

葬送のフリーレン 第10話 感想

フリーレンが「強すぎて」呆気ない、派手な前回と対照的になんとも静かな回でした

斬り飛び、反転するアウラ主観があまりに残酷

フリーレン達の動機も復讐

幾度も魔族は嘘吐きだと描かれてきた今章

フリーレンに欺かれ散るとは因果

魔族が言葉で欺くなら、彼女は魔力で欺き殺す

それが師匠の教えなのね

フリーレンは千年以上生きる魔法使い

彼女は魔王を倒す為だけに、敢えて表舞台に立たず千年も研鑽を積んだと

フリーレンこそ魔族を欺く事に生涯をかけた

よく時間感覚が希薄で呆れられるも

時を気にせず研鑽し続けたから

だからこそ倒せたんですね

いや魔王どんだけ桁外れだったの…?

フリーレンの動機

のほほんとしたフリーレンが、実は千年も復讐のために生きて来たなんて意外

もっとも「復讐後の物語」だからこそか

千年前に村を焼かれ復讐を決意したとの事

森を焼かれた系エルフだったのね…

「強い魔法使い」師匠フランメ

復讐の為には「魔力を隠蔽」し、不意打ちでブチ殺すのが一番と教えたのがフランメ

アウラ戦はその応用なんですね

なんて殺伐とした師匠

発想がケンカ番長ですやん

実際フランメ自身がよく解ってた

自分のやり方は魔法を愚弄する最低の戦術だと

それでも魔王を倒したくて託した

千年前、彼女は現魔王城があるエンデで「死んだ昔の仲間」と対話したと言ってましたが

彼女も大事な人たちを殺されてたのか

殺伐としているものの

一番好きなのは、二話の「花畑を出す魔法」

本当は戦いでなく純粋に魔法が好き

なのに殺伐とした生き様をせざるを得なかった

本当は師匠も、ただ趣味で魔法を探求する生き方をしたかったんでしょうか?

フリーレンはその願いも継いでるのかね

七崩賢 断頭台のアウラ、その最期

葬送のフリーレン 10話 感想

散々魔法で服従させ、首を落としてきたアウラ

服従させられセルフ断首エンド

自業自得も惨い

何故彼女が、フリーレンの魔力を見誤ったか?

その原因が今回の肝なんですね

彼女にとって盲点だった

メタ的に言えば、フリーレンだって「実はアウラが魔力を隠してるかも?」なんて全く考えませんでした

アウラだって同じだったんですね

彼女の知識内ではありえなかった

盲点って怖いという話

騙された原因は「魔族の社会構造」

今章の肝、魔族は魔物と変わらないのが原因

強い奴が偉い社会だから

魔族は常に魔力で強さを誇示しないと、社会的地位を保てない為だと

彼らは家族の概念がないほど横の繋がりがない

原始的な組織のまま

しかも言葉も相手を欺く道具としか思えない

個人というより種族的な敗因なのね

魔族は他人の魔力を観測する習慣がある

魔族は魔力を放出、相手を威圧するのが常識

他人の魔力を観測する力に秀でる

日常的に観測し、フリーレンの魔力も正確に観測できたはずだったらしい

自信も裏付けがあるものだったんですね

騙されましたけれども

アウラ戦に幕、そして

魔族は人を騙し、魔力の強さで組織を統率する

彼らのあり方がよく解る章でしたわ

アウラ戦結末は実に端的

端的ですが、作画も「演技」も完璧でした

じわじわ動揺するアウラが悲惨

声の怯えが最高でしたね…

冒頭 英雄フランメの"魔族攻略"法

フリーレン『先生は本当に卑怯だと思ってるの

千年前、師フランメと謎の会話するフリーレン

二人の共通認識は「魔族は嘘つき」

魔族を定義したのもフランメ

ですが言い方が少しトゲトゲしいですね

フランメ『奴らは言葉を話すだけの魔物にすぎない』

『それが、私が"魔族"と呼ぶもの達の正体だ

魔族が喋るのは騙す為、対話など無駄だと

事実作中でそうでした

ですが彼らも感情豊か

また人が道徳を学ぶような、家族などの繋がりを持たない孤独な種族

そしてフランメも魔族が憎いという事

もしかしたら単なる教育の違いなのかも?

フランメ『奴らは卑怯だ』

『ならば私たちは、それ以上の卑怯者になればいい

『それで魔族を根絶やしに出来るのなら、私は喜んでその汚名を着よう……

卑怯と言われようと魔族根絶に生きた

前回リュグナーは、フリーレンが魔族殺しにフェルンを鍛え上げたと評していましたが

フリーレンも同じだったんですね

フェルンは三代目魔族スレイヤーだった…

Aパート フェルンの信頼

リュグナー『(ここまでか……)』

ちくわのように首から下に大穴開通リュグナー

魔族とて心臓が弱点

特にリュグナーの場合、血液使いなのでことさら重要だったのかもしれません

魔王なら心臓だろうと再生できそう

リュグナー『だがフリーレンは無事では済むまい……』

略『今はもう、彼女を守る勇者たちは存在しない

勝てるはずがない常識的に考えて

八十年前、ヒンメル達がいてもアウラを取り逃がしてしまったフリーレン

戦力が足りないはずなんですよね

常識的に考えて

八十年前は三人の活躍で勝利

クヴァール戦は八十年分の魔法発展で圧勝

あれはビックリでしたわ

リュグナー『正面から戦えばフリーレンは必ず敗ける……』

フェルン『ならフリーレン様は勝ちますね

『あの人は魔族と正面から戦うような真似は絶対にしません

 必ずアウラを欺いて殺します

卑怯さへの圧倒的信頼

どんだけ卑怯なの

実際ドラート戦は、彼を思い切り慢心させて隙を突いてブチ殺しています

日頃の戦いもフェルン任せ

まともに戦わない事に定評ある主人公

リュグナーが気付いた「卑怯さ」

リュグナー『(馬鹿な)』

『(いつだって奴、葬送のフリーレンは我らを正面から……)』

思いかけて、ふと気付き始めるリュグナー

気付くのが数十年遅かった

致命的な数十年…!!

リュグナー『(小娘の脆弱な魔力)』

フェルンの魔力を観測するリュグナー

魔力量は鍛錬した期間に比例

フェルンは花の18歳

だから彼は違和感を持たなかったんですね

『(だが…、何故魔力切れを起こさずそんな芸当が出来た?)』

前回、速度で正面から押し切られたリュグナー

回想のフリーレンも正面から魔族を殲滅

どっちも魔力量が少ないはずなのに、無尽蔵に魔法を使っていたんですね

どちらにも欺かれていた訳か

リュグナー『そうか…!!』

合点がいって困惑が憎しみに変わるリュグナー

魔法使いにとってそれほど耐え難い

もう死ぬと解ってすら、ロクに表情が変わらなかったリュグナー

声が本気で怒ってますわ

リュグナー『卑怯者め…』

『お前たちは魔法使いの風上にも置けない!

フェルン『それはフリーレン様が一番よく解っていることです

卑怯さへの圧倒的理解

かくてリュグナー消滅

魔族にとって盲点で、めちゃくちゃ怒らせる

答えは持ち越し

でもフェルン、眉一つ動かさないとは恐ろしい

この子も大概人間離れしてますわ

千年前 フリーレンとフランメの出会い

回想 エルフ集落を通りがかったフランメ

フランメ『……ひでぇ有様だな……

現代で皆無、フリーレン曰く性欲が薄い種

そのエルフが集落ごと滅ぼされていた

やはり昔はそこそこいたんですね

敵は建物の中にも押し入り、念入りに殺していったらしい

返り血に無惨さを感じます

エルフたちの死体

作中初ですが死体はそのまま

魔族みたいに消える訳じゃない

両者、やたら似てるので元は同種なのかなと思いましたが

やはり魔族は魔物の一種なのか

フランメ『玉座のバザルト』

略『こいつを殺したのはお前か? そこの死にかけ

魔王の将軍自ら、軍を率いて殲滅に来た

彼と相討ち同然で唯一生き残った

それがフリーレン

やはり回想にあった「燃える家」は、彼女の故郷が魔王軍に滅ぼされたものだった

それでフリーレンは魔族を恨んでるのね

千年以上にも渡って

フランメ『お前、強いだろ』

彼女の魔力を観測し、ざっくり言うフランメ

当時からフリーレンの魔力は絶大

また杖も今と同じです

千年前に滅んだ村の遺品だったのか

フランメ『魔族と正面から戦ったのか』

『くだらねぇ、とんだ馬鹿だな

一通りバカにして、立ち去ろうとするフランメ

見殺しにするつもりだったらしい

騙し討ちでも逃げてもいい

後から思えば自嘲混じりなんですかね

フランメ『強い魔法使いの気持ちはわからん…』

フリーレン『解るはずだ……

フランメ『は?

フリーレン『あなたには私の気持ちが解かるはずだ……

『あなたの方が…、遥かに強い魔法使いだからだ

当初、本気でバカにする声音だったフランメ

しかし態度一変

可視化された魔力量、フランメはフェルンとそう変わらない感じですね

ただしより絞り込まれている

フランメが熟達してる証拠でしょうか

フランメ『…どうしてそう思った?』

フリーレン『…………なんとなく

こうしてフランメに見込まれた

エルフお持ち帰り案件

当初の口調や態度が本気なら、フランメは相当エルフも馬鹿にしてたんでしょうか

どうせ自分とは分かりえないだろ的な

フリーレン『……守れなかった』

『私が一番強かったのに

フランメ『本当に馬鹿だな、私がお前の立場なら迷わず逃げていた

村で一番強かったんだ…

さすがにちょっと怒ったらしいフリーレン

しかし にがしてくれなかった!!

どうせ死ぬとこだったろ?と

フランメ『お前には才能がある、私の弟子にする』

お前は弟子になるんだよ!!

際し「追手」が登場

フランメが逃げろと、フリーレンを当初見捨てようとしたのもこれが原因でしょうか

魔王軍はエルフを付け狙っているのだと

魔王によるエルフ殲滅命令

フランメ『追手だな、お前が殺した相手より強いぞ』

しかも三人

古の魔王軍、人材豊富すぎない?

フランメが「格上」と呼ぶ程

フランメ『面白いよなコイツら』

略『こっちが魔法使いと解るや否や、堂々と姿を現しやがった

当初は魔力を消していた

リュグナー曰く魔族なら誰でもできる

フランメとフリーレンの魔力を見て、考えを変えたらしい

特にフリーレンは強い

だからこそ魔力を見せたんでしょうか?

フランメ『コイツらは卑怯で狡猾だが』

『同時にどいつこいつも、下らねぇ魔力への誇りを持っていやがる

リュグナーがフェルンを殺さなかったのと一緒

あれは意趣返しも込めてでしたが

自分が上だという自負

なので正面から戦いたがる

おーいエルフ、魔法戦やろうぜ!的な?

女魔族『そのエルフは置いていけ』

杖を呼び出し、魔法使いだと誇示する魔族

曰く魔王様がエルフ殲滅を命じた

フリーレンは自然絶滅みたいに言ってましたが

めっちゃ意図的に滅ぼされてた

将軍クラスも多数動員

魔王さま慧眼…!!

魔族『"エルフを皆殺しにしろ"、それが魔王様の命令だ』

『お前の命などどうでもいい

言われ、はいどーぞとばかりに下ろすフランメ

これがフランメスタイル

フリーレン曰く、師匠の命乞いは見慣れている

いつもこんなノリなのね

どうもフリーレンも相当怒らせてきたらしい

強い魔法使いの気持ち

フランメ『フリーレン』

『確かに私は"強い魔法使い"の気持ちが痛いほどよく解る

『こいつらの気持ちも手に取るように解かるさ

 今まで研鑽してきた自らの魔法に対する

 自信と信頼……

 要するに

『クソみたいな驕りと油断だ

フランメ、三体もの将軍級魔族を瞬殺

弱いと誤認させ騙し討ち

どうも得意魔法は、名前の通り炎属性

ゾルトラークがない時代ですもんね

フランメ『こいつらは格上の卓越した魔法使いだったが、些細な油断で命を落とした』

本来のフランメは、画面が魔力で埋まるほど

まさにリュグナーの嫌いな天才

彼女が「格上」と称した三人も相当ですね

フリーレン『……体外に放出する魔力を制限して』

『強さを誤認させた

フランメ『そうだ

『"相手が認識した魔力の誤差で欺いて殺す"

『誇り高き魔法を愚弄した

 卑怯で最低な戦い方だ……

現代のフェルンも同じことを教えられてた

だからリュグナーは怒った

やってるフランメ自身、卑怯だと心底思ってるらしい

特に人間がやると効果絶大ですね

寿命的に、人間は高い魔力を持ってるはずがない

子どもにいきなり刺殺されるようなものか

フリーレン、フランメが魔族を憎む訳

後日 フランメの家

フランメ『そろそろ修行を始めるか

葬送のフリーレン 第10話 感想

第四話で遺跡になってた

当時は大量の魔法書

というか当時まだ「書物」は非常に貴重で、巻物が主流だったらしい

まるでローマ時代の偉人プリニウスですな

これらはどこにやったんでしょ

フランメ『先生だ』

呼び捨てにしようとする弟子に訂正する師匠

呼び捨てのフリーレン

無礼なのは今も昔も一緒ですね

生まれついての無礼講

フリーレン『私は魔族に全てを奪われた』

フランメ『私もだ

フリーレン『魔族を根絶やしにしたいほど憎い

フランメ『私もだ

仲良し復讐鬼師弟コンビ

第四話曰く、昔の仲間を失ったフランメ

魔族に殺されたのか?

本来自信家も、魔族に仲間を皆殺しにされて考え方を変えたんでしょうか

魔族の強さを思い知ったんでしょうね

フリーレン『けれども私は魔法が好きで……』

フランメ『私も好きだ

だから魔法を愚弄する戦い方は嫌だと

当初フリーレンも嫌がり、フランメ自身もどうも本当は嫌だった

それほどありえない戦い方

それくらい魔法使いは正々堂々が基本なのね

まるで騎士道ですな

フランメ『だから魔法を愚弄するような卑怯者は私達だけでいい』

作中、人類の魔法の祖と謳われる伝説的な人物

しかし著書が一切残ってない謎の人

どうもこんな風に、自分の「卑怯な戦術」を隠してたのが原因だったんでしょうか?

人類の魔法研究に協力して底上げもしたものの

フランメは実力をひた隠した

それがフリーレンの強さの秘密でもあると

フランメのたった二つの修行

フランメ『体外に放出する魔力を十分の一以下に抑えてみろ』

それ自体は簡単、魔族なら誰でも出来る事

フリーレン曰くエルフも簡単

加えて基礎魔力の鍛錬

突き詰めれば、それだけしかやってないらしい

フリーレン『どれくらい続ければいいの? あまり長いと疲れるんだけど……』

フランメ『私と同じくらい

『一生だ

『お前は一生をかけて魔族を欺くんだ

簡単だけどしんどい

まるでドラゴンボールの修行のよう

フランメも魔力を生涯隠した

魔王も当時から健在、同一人物なのか?

千年前も魔王軍は猛威を振るっていた

当時フランメ、エンデで「死んだ仲間」と再会

当時そこに魔王城はなかった

何があったんでしょう

曰く魂の眠る場所、死者の魂が辿り着く場所

転生魔法などに利用できそうですが…?

七崩賢 断頭台のアウラ、その実力

再び現在 フリーレンvsアウラ

フリーレン『これで首切り役人は全滅だ、失敗したねアウラ

リュグナーの死を、魔力を通して知覚する二人

フランメの防護結界を突破できない

だから騙し討ちする計画

フランメの実力を知った今、防護結界が突破できないのも改めて納得ですね

彼女でさえ絶対勝てないと思っていたのが魔王

どんだけ格上なの魔王様

アウラ『あなたを仕留められれば戦果としては充分…』

略『この私の前で、そんなに多くの魔力を消費して大丈夫なのかしら?

葬送のフリーレン 10話 感想

従えた軍勢で魔力を削り、天秤で支配下に置く

これがアウラの必勝戦術

特に今回、大魔力を消費してしまう解呪魔法を連発したフリーレン

アウラが自信を持つのも納得です

完全に敗北フラグですが

フリーレン『〈服従の天秤〉』

『(天秤に互いの魂を載せ、より魔力の大きい方が相手を服従させる)』

こんなリスクの高い魔法なのは自信の表れ

また前回曰く、敢えてリスクを負うことで「術をブーストしている」んだそうな

一対一で必勝、軍として数の暴力もこなせる

腕が疲れそうですけれども

フリーレン『(魔力は基本的に)』

『(鍛錬を積み重ねた年月に比例して増加していく……

 あふれ出すアウラの魔力から

 伝わって来る)』

『(アウラが五百年以上生きた大魔族である事)』

『(その生涯の殆どを鍛錬に費やした事)』

めちゃくちゃ努力家だった

努力に裏打ちされた自信

そう聞くと体育会系っぽい

彼女の服従魔法は、多彩に使えたリュグナーと比べるとかなりシンプルな内容

ポイントを能力上昇に振り続けた的な?

『(魔族の中でもかなりの長寿だ)』

実はご長寿様で努力家だった

ですが聞けば聞く程、末路が予想できるアウラ

魔力は鍛錬するほど強くなる

魔族は五百年で長寿

そらフリーレンに葬送されまくる訳ですわ

フリーレン『(これだけの情報が手に入る)』

『(それでも魔族は魔力を包み隠さないし、包み"隠せない")』

魔族は自信家だから隠さない

だけじゃないんだと

魔力を隠さない生活を…、強いられているんだ!!

フリーレン『哀れだ』

これだけは口に出して言うフリーレン

フランメの馬鹿だのなんだのも、こんな感じの思考から出た言葉だったんでしょうね

すっかり師匠に似ちゃって……

七崩賢・断頭台のアウラ『"アゼリユーゼ"』

そして天秤を発動させてしまうアウラ

終わった何もかも…

と思いきや、後半は更なる回想パート

めっちゃフランメ回だった

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Bパート 魔族が魔力を隠せない訳

フランメに師事し三年後

文明的には古代ローマ!って感じですね

服も簡素

師匠も編み上げ靴で、なんだかファイアーエムブレムみたいです

建物間の洗濯物もローマ!っぽい

フリーレン『魔族ってずる賢いんだよね?』

『なんで先生みたいに常に魔力を制限したりしないんだろう……?

フランメ『できねぇ・・・・のさ

彼らにも偽れないのが「魔力」

フランメ曰く魔族は魔物

強い奴が偉い、だから「強い」と周囲にアピールする為に魔力を隠せないんだそうな

社会が原始的だからなのね

フランメ『人類と戦う為の最低限の組織的な繋がりを持っている』

組織として「秩序」が必要なんだと

今に至るまで変わってない

最低限の秩序のまま

騎士を一蹴したように、魔族は大抵の人間よりずっと強いからでしょうか

組織改革の必要がなかったのか?

フランメ『人の場合は』

略『ああやって着飾って、見た目で解るようにするんだ

人間は「偉い理由」が組織によって違う

だから見た目が求められる

対し魔族は、なまじ「偉さ=強さ」が可視化できてしまうので習慣化してしまってるのね

なら独り暮らしなら?

魔力を隠してる奴もいるんでしょうか

フランメ『奴らは自分達が魔物だったころと何も変わっていない』

『強い奴が偉いんだ

略『奴らにとっての魔力は、人にとっての地位や財産だ

『尊厳そのものと言ってもいい

人間も地位や財産を隠してお忍びはしますが

どちらも「一時的」なのが精いっぱい

特に魔族社会は動物的

魔力が低い者への差別は半端じゃないらしい

誇り高い彼らには耐えられない

フランメ『だから力の強い魔族ほど、必死に魔力を誇示するんだ』

『奴らにとって「常に魔力を制限するメリット」なんて皆無だし

 そもそもそんな発想すらない

時に、人が馬鹿や貧乏人を蔑むように

魔力が低いと蔑まれ

そんな社会だから

であれば「対人戦」では、魔力を隠して欺いてもよさそうなものですが

彼らは「人の心」を理解できない

前回アウラが困惑したように

と思えば納得か

フランメ『哀れだよな』

『人が財産や地位に縛られるように、魔族は魔力に縛られている

『やつらは魔法を誇りに思い

 誰よりも魔法が好きなのに

 己の魔力すら自由にできない……

おそらく、アウラを哀れんだ理由がこれ

魔族は魔力に縛られてる

それがおかしいと思わない、盲点になるほど「常識」として浸透してる

人間視点ではおかしな話に思える

彼らの「常識」は違う

それは散々、ここまで描かれてますものね

フランメ『魔族じゃなくて良かったな?』

フリーレン『そうだね、おかげで魔族を欺ける

フランメ『……魔力の制限を始めてから三年か……

まだまだ粗削りな揺らぎ

復讐心に凝り固まったフリーレン

見方によっては、復讐心ばかりを突き止めた歪んだ師弟関係にも思えるものの

本作の魔族、対話不可能ですもんね…

余談。魔族の描写ミス?

将軍「玉座のバザルト」と格上トリオが回想

バザルトの魔力は絶大

ですが彼より強いはずの三人の描写はそこそこ

三人合せたらって意味だったのかね

フランメの質問、最後の時間

フランメ『まだ魔法は好きか?

フリーレン『突然どうしたの先生、ほどほどかな?

フランメ『お前はずっと昔…、"魔法が好きだ"とはっきり答えた

フリーレン『たった五十年前でしょ

またエルフ時間で話してる…!!

けれど“変化した"

魔法が好きだったのに、そう断言できなくなってしまったと

フェルンとも共通する「ほどほど」

その経緯も似てたんですな

多分フェルンも幼い頃は純粋に好き

しかし、ハイターを安心させる手段だと割り切って「ほどほど」だと言うようになった

やがてフリーレンに言われ初心を思い出した

二人とも修行の中で変わってたのね

フランメ『結局、私はお前に戦いの事しか教えなかった……』

『復讐のための魔法だ

フリーレン『後悔しているの?

フランメ『いいや

とは言うもやはり後悔混じりでしょうか

魔法を好きだったフリーレン

魔法を愚弄する生き方を教え、魔法が好きだと言えない子に変えてしまった

また「魔法が好きだ」と言えるようになる事

それもゴールの一つ?

フランメ『お前に私の魔法を託して良かったと思っている』

『お前の長い寿命なら

 いつか魔王を倒せるほどの高みに辿り着ける

で、実際殺っちまったワケ!

どんだけ高み

実際に千年後でも通用するフランメが、まったく届かないと諦めたほどの実力差

フランメも勇者一行の生き残りなのかね?

フランメ『一つ頼みがある』

フリーレン『何?

フランメ『私の墓の周りは花畑にしてくれ

フリーレン『似合わないね

フランメ『そうだな

『フリーレン、私の一番好きな魔法は"奇麗な花畑を出す魔法"だ

二話でヒンメル像を飾るのに使った奴!!

曰く幼い頃に両親が教えてくれたもの

魔法が好きになったきっかけ

復讐に生きたフランメが、今も「魔法が好き」な原点を抱き続けている証でしょうか

フランメは今も好きだと言えるのでしょうね

フリーレン『ふーん、その魔法教えてよ』

そして実際、墓を花畑で覆ってやった

ふーん真摯じゃん

バリバリの武闘派には似合わない

師匠のセンチメンタルな一面

フランメ『いいかフリーレン』

『歴史に名を残そうなんて考えるなよ

『目立たず生きろ

『お前が歴史に名を残すのは、魔王をブッ殺す時だ

最期まで物騒な人!

作中、何かとフリーレンの知名度が低い

目立たないよう生きて来たのね

イヤリングも師匠の遺品?

実際、アウラは実力を誤認しているも

本当に魔王を殺す瞬間まで、実力を秘匿し続けてきたって事でしょうか

千年かけ「魔王を騙し討ち」した

魔王さまどんだけ

寿命も規格外、もしくは魔力ごと世襲とか?

勇者ヒンメルがスカウトした理由

大魔法使いフランメの死から千年

そしていつものエルフ時間描写

フランメを簡素な墓で葬送

当初五軒ほどだった農村が、やがて立派な城塞都市になるまで

ちなみに第一話の王宮とは

ちょっとしたシムシティ

どんどん服が現代的になっていくフリーレン

時代のトレンドですねフリーレン

その間も、ひたすら修行し家を建て本を読み魔獣と戦い日向ぼっこして過ごしたフリーレン

疲れると辟易した制限修行も千年続けた

その鍛錬も魔力増加させたのかね

勇者ヒンメル『この森に長く魔法使いがいると聞いた』

『それは君か?

かくて勇者トリオが邂逅

だらだら生きたと力を隠そうとするフリーレン

実際ダラダラしてますもんね

タラタラしてんじゃね~よ!!(駄菓子)

僧侶ハイター『魔力は私の1/5くらいですね』

『まぁまぁといったところです

野良フリーレン『なんだこいつムカつくな

門前払いしようとするフリーレン

孔明かな?

ハイターも魔力見れるんだ…

またフリーレンは、魔力制限中もそこそこの実力があると見せかけていたようです

その五倍ってハイター天才

アイゼンと肩並べるレベルですもんね

勇者ヒンメル『いや、君は僕が出会ってきたどの魔法使いよりも強い』

フリーレン『どうしてそう思うの?

ヒンメル『…………なんとなくだ♪

再びサブタイを回収する勇者ヒンメル

やはり只者じゃない

昔のフリーレンと、同じ事を言うとは因果

これがきっかけで同行したらしい

一瞬流れる「勇者一行の旅」

シュタルクが戦ったのと違う黄色い角の赤竜

腐敗の賢老クヴァール封印

アウラ打倒

そして魔王城到達

魔王城は、フランメが語ったエンデとは正反対に天気が悪く砂嵐ばかり

魔王が気候を変えたのか

はたまた魂の眠る地にフタをした為なのか

八十年前のアウラ戦

葬送のフリーレン10話 感想

どうも皆で牽制し、ヒンメルが想定外の一撃を喰らわせたらしい

作中初のフルカラーアウラ美人

おそらく心臓に深々食らわせた

これで死んでないとはさすが高位魔族

アウラ主観での「フリーレンの実力」

アウラ『"アゼリューゼ"』

略『(謎に満ちた年齢不詳のエルフの魔法使い)』

『(でもあなたがどれだけ長く生きた魔法使いかなんてどうでもいい

 あなたの魔力が

 全てを物語っている)』

『(手に取るように解かる)』

奇しくも、フリーレンが内心思ったのと同台詞

魔力で他人の情報を読み取る

魔法使いの常識

常識だからこそ、フランメはこれを隠せば騙し討ちできると考えたものの

騙されてるなんて毛ほども思ってない

これが「普通」なのね

アウラ『(鍛錬を積んだのはせいぜい100年程度)』

部下、リュグナーと相通じる台詞ですね

魔法使いは積み重ねが大事

だから、リュグナーは「積み重ねがない」天才が嫌いだと言ってました

フリーレンは鍛錬してないのに強いと思った

そんな天才と思ったんですね

アウラ『(魔力以外の技術を磨いてたのか、それともだらだら生きて来たのか)』

だらだらしてたのは否定できない…

とまれ魔力量だけが問題

アウラの魔法は、魔力量=鍛錬時間がそのまま勝敗を決するシンプルな魔法

やはり脳筋魔法なのでは…?

アウラ『(私には遠く及ばない……!!)』

かくて互いに魂を抽出、秤に乗せるアウラ

魂の観測

第四話曰く人類の魔法は魂を観測できない

彼女が卓抜した力を持つ証でしょうか

断頭台のアウラ『私の勝ちよ』

部下に大剣を持たせ、自ら断頭に迫るアウラ

抜刀演出が恭しい

剣を重そうに引きずるアウラ

身体能力は高くなさげ

前回のリーニエは、巨大斧を振り回せるだけの腕力こそありましたが

鍛えないと筋力はそこそこなのかね

アウラ『(少し警戒しすぎた……)』

消耗戦に持ち込み部下を浪費したと後悔

どうも一度解呪された死体を、再び従える事は出来ないらしい

二度は効かないか魂が失われた為か

アウラが"見誤った"理由

アウラ『〈なんだ…? 天秤がフリーレンの方に傾いていく……?〉』

壮大なBGM

本来なら、アウラの強大さを演出してそうなBGMなものの

ラスボスはどうみてもフリーレン

フリーレン『正直、このまま軍勢の物量で押されていたら危なかったけれども』

実はアウラにも勝ち筋があった

解呪は魔力を浪費、避け続けるのも無理がある

アウラは浪費を嫌ってか、少しずつ不死の軍勢を送り込んでいたみたいですが

物量で押しつぶせばもっと有利だったのかも

文字通り津波みたいに

フリーレン『お前は見誤ったんだ、アウラ』

アウラ『………そんなはずはないわ

『それなら私が見逃すはずはない

 あなたの魔力には"制限"特有の不安定さも、僅かなブレもなかった

フリーレン『驚いた

そこまで精密に読めるとは予想外

アウラはちゃんと、欺かれてる可能性まで考慮していたんですね

ちゃんと注意深く観測

ですが千年の修行は見破れなかったか

フリーレン『私は生きて来た時間の殆どを魔力を制限して過ごした』

『この状態が自然となる程に』

フランメの考えた作戦は正しかった

またフリーレンはほぼ千歳

するとまだ若い頃に村一番の強さとなり、魔王軍将軍を撃破しているんですね

やっぱり天才ですわこの人

アウラ『馬鹿じゃないの?』

『なんでそんな訳の分からない事を…

フリーレン『そうだね、馬鹿みたいだ

『でもお前たちに勝てる

正直、視聴者視点では真っ当すぎる策も

魔族は人の心は分からない

魔法使いが魔力を見せつけるのは共通認識

それが「本作での常識」なんだと

そう描く回だったか

アウラ『私は五百年以上生きた大魔族だ!

フリーレン『アウラ…、お前の前にいるのは

『千年以上生きた魔法使いだ

持てる魔力を解放したフリーレン

圧巻のオーラ

視聴者だってフリーレンが千歳以上と周知

実はずっと鍛錬の悪魔だった

だとすれば魔王は?

彼女が修行開始した時点で、既に最強の王だったというなら規格外どころの話じゃない

改めて底知れませんね

フランメ『フリーレン』

『魔族が言葉で人を欺くように、お前は魔力で魔族を欺くんだ

フリーレンはそうやって魔王を倒したのだと?

格上を倒す為のフランメの方法論

リュグナーはフリーレンを天才、積み重ねがなくて嫌いだと蔑んでいたものの

実はで一番努力した人だったか

フリーレン『アウラ、"自害しろ"』

フリーレンの命令は端的

言われたアウラは、自分で自分の首を落とそうとし始めてしまいます

心底怯えるアウラ

まず彼女の毛が切れていくのが細かい

描写がひたすら残酷でした

アウラ『ありえない……』

『この…、私が……!?

最期「怯えた目が反射して見える」のが無惨

この魔法は意志が強ければ一瞬抵抗できる

剣が軋みヒビが入ったのは抵抗の証?

しかし剣を引くと呆気ない最期

音が陰惨

最期が飛んでいくアウラの首主観で、景色が反転してしまうのがまた残酷

それだけ苦しむに足る生き方をしたとはいえ

どこか後味の悪い結末

フリーレンの恨みの深さを感じるラスト

これで終わりなのか……

次回、第11話「北側諸国の冬」

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